聞ける場所であること
旅の中でいちばん心細いのは、質問できないことです。ここではすべて英語で通じます。答えを知らないことでも、知っている人を探します。

私たちの話
長いあいだ、家族で妙高の土産物屋をやっていました。親戚と一緒に2店舗です。その親戚が亡くなったのをきっかけに、店をたたみました。両親は1年休みましたが、それが合いませんでした。店に立つことが二人を支えていたのだと思います。立たなくなって、何かが抜けてしまいました。
父は山のロッジで一生厨房に立ってきた人で、いつか自分のちいさな食堂をやりたい、と静かに言い続けていました。それで私が言いました。店は空いているし、一緒にやろう、と。2023年に開けました。冬に何組か来てくれれば、くらいのつもりでした。
扉を開けて入ってくる人は、ほとんど全員が外国の方でした。多いのはオーストラリア。次にニュージーランド。ブラジルの方も。最初の冬は、手探りでひとつずつ覚えていきました。
そのうち、食べもの以外のことを聞かれるようになりました。隣のスキー場までどう行けばいい? この荷物を置ける場所はない? それで車を買いました。荷物を置く場所を空けました。気がついたら、飲食店ではなく「拠点」になっていました。

大事にしていること
旅の中でいちばん心細いのは、質問できないことです。ここではすべて英語で通じます。答えを知らないことでも、知っている人を探します。
もっと自動化することはできます。でも、この店のいい夜はたいてい「ヴィーガンでも食べられますか」「どの日本酒がいいですか」から始まっています。その会話こそが商売だと思っています。
店の真ん中に、誰も予約できない5mのテーブルがあります。お客さんは何も言われなくても席を詰め、知らない人のために場所を空け、気づけば明日の予定を一緒に立てています。私たちが作ったもので、いちばんいいものです。


壁のこと
棚にマーカーが置いてあります。壁にあるものの多くは、誰かのお子さんが描いたもの、夜10時のスノーボーダーたちが描いたもの、旅の最終日のカップルが描いたものです。塗りつぶすつもりはありません。
お客さんの声
Googleクチコミ 23件で 4.5/5。シドニー、メルボルン、オークランド、ケアンズ、そのほか各地から。
この店の真骨頂は日本酒。迷ったらカウンターの奥にいる人に聞いてください。おすすめがまさに的確でした。また来ます。
私はグルテンフリーと乳製品フリーですが、これまで2回、安心して食事できました。料理は美味しく、スタッフの方も親切でした。
他の店がほとんど満席だったのに、親切に夕食の席を用意してくれました。クラフトビールと日本酒の種類も豊富で、価格もとてもリーズナブル。
クラフトビールと日本酒のセレクションが素晴らしく、雰囲気のあるバー。マーカーで壁に描けるのも最高でした。何よりサービスが忘れられません。
